目上の相手を優先するということは、ビジネスでもよく見られることですが、「ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」というフレーズはそのような場合に使用されるものです。
今回はこのフレーズについて解説しましょう。
「ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」とは?
「都合」は「つごう」と読み、意味は「事情」や「具合(の良し悪し)」、「予定(の調整)」で、今回は尊敬表現の接頭辞「ご」が付いています。
「都合が合わない」で、「予定が合わない」や「条件が合わない」または「状況が許さない」という意味合いになります。
また「ようでしたら」は、「〜という状況であれば」という意味です。
一方「お申し付けください」は、「申し付ける」と「お〜ください」という尊敬表現を用いた依頼表現の形です。
「申し付ける」が、「〜と(一方的に)言い渡す」や「〜と命じる」または「〜と指示する」の意味であることから、「(遠慮せず)言ってください」や「指示してください」という内容になります。
以上のことから、このフレーズは「ご事情や予定に合わない場合には、遠慮せず言ってください」という意味の表現です。
「ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
目上の人や顧客などに、「問題があればすぐ言って欲しい」という意味合いで使われる表現です。
概ねスケジュール関連の「都合」で使われる傾向があります。
例えば、「納品は来週の月曜日を予定していますが、ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」のように使用します。
「ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる使用例を挙げてみましょう。
・『当日は食事会を予定していますが、ご都合が合わないようでしたらお申し付けください』
・『仕入価格を下記のように予定していますが、ご都合が合わないようでしたらお申し付けください』
「ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」の言い替え
「都合が合う」と「申し付ける」の部分の言い替えが、言い替え表現を成立させるためのポイントになります。
・「条件が合わない場合には、ご指示いただきたく存じます」
「都合」を「条件」とし、「申し付ける」を「指示する」、「ください」を「いただきたく存じます」で言い替えています。
・「不都合がございましたら、ご遠慮なくお伝えください」
「都合が合わない」を「不都合」と言い替え、「申し付ける」を「遠慮なく伝える」という形で代用しています。
まとめ
「ご都合が合わないようでしたらお申し付けください」とは、目上の相手や顧客などにとってスケジュールや条件が合わない場合に、遠慮なくその旨を言って欲しいという意味で伝えられる表現です。
基本的にスケジュールの調整目的で使われる表現と言えます。