この記事では、「なにとぞ窮状をお察しいただき」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「なにとぞ窮状をお察しいただき」とは?
「なにとぞ窮状をお察しいただき」は、自分達の苦しい事情を理由に、相手にお願い事をする時のクッション言葉です。
「なにとぞ+窮状+を+お察し+いただき」で成り立っている語で、「なにとぞ」は「相手に強く願う気持ちを表す語」、「窮状」は「貧困などのために困り果てている様子」、「を」は接続助詞、「察し」は「察する」の連用形で「ものごとの事情などをおしはかってそれと知る」、「いただき」は「もらう」の謙譲語「いただく」の連用形、「お・ご〜いただく」でひとつの敬語表現、全体で「どうか困り果てている様子を推し量ってもらい」の敬語表現になります。
「なにとぞ窮状をお察しいただき」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「なにとぞ窮状をお察しいただき」は、自分達のために、相手に力を貸して欲しい、相手に配慮して欲しいとお願いする時に使われます。
本来ビジネスは自分達の利益を追求することが第一で、他社の事情までいちいち考える必要はありませんが、それを断られてしまうと絶望的な状態になる場合に、相手の情に訴える表現として使われます。
「なにとぞ窮状をお察しいただき」の正しい文章表現
「なにとぞ窮状をお察しいただき」の正し文章表現は以下の通りです。
・『なにとぞ事情ご賢察の上』
「ご賢察」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「賢察」は「相手の推察をうやまう語」、「〜の上」は「〜したのち」「〜した結果」、全体の意味はほぼ変わらず、より丁寧な表現になります。
「なにとぞ窮状をお察しいただき」を使った例文
「なにとぞ窮状をお察しいただき」を使った例文は以下の通りです。
・『なにとぞ窮状をお察しいただき、ご協力賜りますようお願い申し上げます』
・『なにとぞ窮状をお察しいただき、今しばらくお時間をいただけますようお願い申し上げます』
・『なにとぞ窮状をお察しいただき、ご契約の延長をご検討お願い申し上げます』
「なにとぞ窮状をお察しいただき」の類語や言い替え
「なにとぞ窮状をお察しいただき」の類語や言い替えは以下の通りです。
・『なにとぞ事情ご高察いただき』
・『どうか事情をお汲み取りの上』
・『なにとぞ諸事情ご勘案の上』
まとめ
今回は「なにとぞ窮状をお察しいただき」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。