ここでは「出来次第」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「出来次第」とは?
「出来次第」は、完成度によってという解釈になる言葉です。
つまり、それによって何かを考える必要がある場合に使われることになります。
ビジネスではそれがよければ採用するといったようなケースに用いられることが多く、「採用するかどうかは出来次第だ」のような使い方がそれに当たります。
そのように言われてしまうと、伝えられた方はプレッシャーがかかるのはもちろん、頑張って何かを完成させたとしても、その完成度が悪いとその努力が無駄になってしまう可能性があり、あまり嬉しい表現でもありません。
よって、使う側はそれだけいい完成度にして欲しい、そうでないと意味がないといった対象に使う言葉です。
そして、もう1つの意味として、何かが出来たらすぐにという意味で用いることもでき、その時には「出来次第、連絡いたします」などという使い方になります。
「出来次第」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「出来次第」は、相手にその完成度を求める場合だけでなく、自分(たち)のこととして使われることもあります。
その時には「出来次第ではとても商品にならない」といったような使い方になり、使った相手にそれなりに厳しい条件を課す場合だけでなく、自らを戒めるような用い方もできる言葉です。
また、誰かに対して使う場合にも、「出来次第では単価を上げることも考える」などと嬉しい条件になることもあり、ネガティブな用い方になるだけの言葉でもありません。
出来たらすぐにの方の解釈の場合を除き、実際にはなかなか使いにくい言葉ですが、下請けが相手の場合や相手に発破をかけるといった意味から、ビジネスシーンではそれなりに見聞きすることがあり、口語、文章のどちらでも使うことができます。
下の例文は上が完成度によっての方の解釈で、下は出来たらすぐにという意味で使っています。
「出来次第」を使った例文
・『サンプルの出来次第で商品化も考えています』
・『1ケース分が出来次第、そちら宛に発送いたします』
「出来次第」の類語や言い替え
・『仕上がり具合』
「仕上がり具合によって考えたいと思います」と使うと、「出来次第で考えたいと思います」と同じことを表現することができます。
そのため、完成度によってと使う場合の言い替え業現になりますが、もう1つの意味の方では使えないので注意してください。
まとめ
「出来次第」は、完成度によって、または出来たらすぐにといった解釈で使われる言葉です。
口語で使う場合のアクセントも一緒なので、どちらの意味で使っているのかは文脈から判断する必要があります。