「持って参ります」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「持って参ります」とは? ビジネス用語

謙譲表現でよく見るものの中に、「持って参ります」というフレーズがあるのではないでしょうか。

今回はこのフレーズについて学んでいきましょう。

「持って参ります」とは?

「参る」「行く」「来る」の謙譲語ですが、「参ります」「参る」の連用形「参り」に丁寧表現助動詞「ます」の終止形(更に続く場合には連体形)が付いた形です。

つまり、「持って参ります」「(相手の居る所に)持って行きます」「持って来ます」という謙譲表現となります。

この「持って参ります」「持って行く対象物」は、自分の物でも他人のものでも構いません。


「持って参ります」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

物をへりくだるべき相手の元に持って行く、または持って来るという意味ですので、ビジネスで使用されるケースは多々考えられます。

例えば、部長が印鑑を探しているという情報が入った場合、部長に「印鑑が必要でしたら、今から持って参ります」と伝えます。

また、取引先から商品サンプルが必要だと連絡をもらった場合、「午後からお伺いする際に、サンプルを持って参ります」などと連絡すれば良いでしょう。

ポイントとしては、「持って参ります」の対象物である「持って行く物」は、誰のものでも良いということです。

一方、似たような謙譲表現に「お持ちします」という形がありますが、これは相手の持ち物(もしくは持って行く物が相手のためになる)を持って行くという意味合いがあるので、自分の物が対象である場合には使用できません。


「持って参ります」を使った例文

それでは、他に考えられる例文を挙げてみましょう。

・『私が傘を持って参りますので、雨具はお持ちにならずにお越しください』
・『お忘れになったカバンは、私が持って参ります』
尚、最初の文の「お持ちにならず」は、「持つ」の尊敬表現「お持ちになる」を使用した否定表現です。

「持って参ります」の言いかえ表現

「持って参ります」の言いかえ表現としては、「持参いたします」が第一の候補となります。

尚、「持参」には「参」の言葉が入っており、「持って参る」と似たような印象を与えるかもしれません。

しかしながら、「持参」自体には謙譲表現の意味合いはありませんので、「いたします」を付けても二重敬語にはなりません。

相手の物や、相手のために物を持って行く場合には、既出の「お持ちします」または「お持ちいたします」で言いかえましょう。

まとめ

「持って参ります」とは、目上の相手の所に「物を持って行く」もしくは「持って来る」という謙譲表現です。

持って行く物は自分の物に限らず、相手や第三者の物でも問題ありません。

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