「時は金なり」と言うように、無駄な時間はビジネスには存在しません。
「時間を頂戴できれば幸いです」もそんなビジネスシーンを象徴するようなフレーズであり、これより解説いたします。
「時間を頂戴できれば幸いです」とは?
「時間」はそのままの意味ですが、更に細かく説明するなら「相手が依頼側に許す時間」のことです。
「頂戴」は「ちょうだい」と読み、「目上の相手からもらうこと」を意味しています。
よって、「頂戴できれば」とは、「もらうことができれば」という意味であると考えられます。
また「幸いです」は、「嬉しいです」という内容を表すフレーズです。
以上のことから、このフレーズ全体としては、「時間をもらうことができれば、嬉しいです」という内容の謙譲表現であると解釈できます。
尚、「お時間を」とする方が、敬語表現としては一般的です。
「時間を頂戴できれば幸いです」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズがビジネスで使用される場合、概ね2つに大別できます。
まず考えられるのが、相手に応対してほしい場合です。
相手に会いたい時や、電話で話を聞いて欲しい時など、相手に自分のために時間を割いて欲しい時の依頼表現です。
「新商品をご説明いたしたく、時間を頂戴できれば幸いです」のような形での使用が考えられます。
次に考えられるのが、相手から時間の制約を受けた上で何か頼まれた場合、もしくは頼まれている場合です。
頼まれた直後にこのフレーズが使用される場合には、「一定時間かかるので待って欲しい」という意味であり、既に頼まれたことに対して使用する場合は、「更に時間がかかるので待って欲しい」という意味合いです。
「納期に間に合いそうもうないので、もう少々時間を頂戴できれば幸いです」のように用います。
「時間を頂戴できれば幸いです」を使った例文
上記以外に考えられる例文としては以下のようなものが考えられます。
・『直接お会いしたいので、時間を頂戴できれば幸いです』
・『お忙しいところ申し訳ござませんが、時間を頂戴できれば幸いです』
「時間を頂戴できれば幸いです」の言い替え
「相手に構って欲しい」もしくは「相手の依頼を完遂するのに時間が欲しい」という意味の表現で代用します。
・「お忙しいところ恐縮ですが」
相手が忙しいことを理解した上で、それでも時間を割いて欲しいという形で、依頼表現の一部を構成しています。
・「ご猶予いただければありがたいです」
こちらは、相手から期限をきって何かを頼まれた場合に、その延長を申し出る形での言い替えです。
まとめ
「時間を頂戴できれば幸いです」とは、相手に自分のために時間を割いて欲しい場合か、相手から何か頼まれた場合に、それを行うために必要な時間をもらいたい時に使用するフレーズです。
「お時間を頂戴できれば幸いです」という形の方が、より適切な敬語表現と考えられます。