「現時点では」とは?
ビジネスメールや会話での使われ方や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「現時点では」とは?
「現地点」とは現在という地点、今現在、現在起こっている瞬間のことという意です。
読み方は「げんじてん」です。
また、「では」には「〜においては」という意味合いがあります。
この言いまわしは、未来では変わっているかもしれないが、今現在のところでは、という意のフレーズです。
「現時点では」のビジネスにおけるメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
技術は日々進歩し、状況は日々変わっているので、今現在はそうであってもこの先どうなっていくかは分からないことが多々あります。
この言いまわしは、未来には変わっているかもしれないことも今のところは、という場面で使用します。
例えば売上を競っているA社とB社の実績を比較したと仮定して、今月の売上はA社が上回っていたとしても、来月も同じ結果になるとは限りません。
過去の実績から見てもB社の売上がA社を上回ることがあったとするならば、現時点について述べると、「現時点ではA社の売上がB社よりも上回っている」といった用い方になります。
「現時点では」の正しい敬語表現
「 現時点では」は敬語表現ではないため、つなげる動詞やその他の表現を尊敬語、謙譲語にすることで敬語表現にします。
尊敬語は相手の立場を持ち上げる表現、謙譲語は自分の側をへりくだることで相手を敬う表現であり、どちらも敬語表現として用いられます。
「現時点では」を使った例文
この言いまわしを使った例文を以下に紹介します。
・『この毒物がいつ混入したか現時点では不明です』
・『現時点では、特に問題なく動作しています』
・『現時点では、消費者物価は安定しています』
・『現時点では、順調にすすんでおります』(謙譲語)
・『現地点でのお困りごとはございませんか』(尊敬語)
「現時点では」の類語・言い替え
この言いまわしの類語・言い換え例を以下に紹介します。
・『今のところ、ご希望の明日午後にお訪ねする予定となっております』
・『その条約は現在では空文化しています』
・『その件に関しては目下検討中です』
・『当面のところ利用停止です』
「今のところ」は「現時点では」と同じような意味ですが、目上の人に用いる場合は「現時点では」の方が適切です。
「さしあたって」も同様の意となりますが、このフレーズは用いない方が無難です。
「現時点」の類語としては、過去から未来へと移り行く今という意の「現在では」、さしあたってという意の「目下」「当面」などがあります。
まとめ
仕事を遂行していく上で報告は連絡、相談とともに重要な実施事項ですが、過去と現在で状況が変わったり、将来変わる可能性があります。
この言いまわしは、先のことは分からないけれども、今のところはこういう状態であるということを述べる際に使うフレーズです。