手紙やメールで相手や、その家族など関わりがある人の現況が知りたいとき「皆様お変わりございませんか」とするのは正しいのでしょうか?
解説していきます。
「皆様お変わりございませんか」とは?
「皆様お変わりございませんか」は、「皆様」は相手と関わりのある人全員、「お変わり」はつまり自分が知っている時から比べ変わったところ、変化です。
「ございません」は、「ない」の丁寧語「ありません」よりさらに丁寧な敬語となります。
家族ぐるみでつきあいのある相手に年賀状などを送る際、その対象になる全員何か変わったことはないか、ということを尋ねたいときに使う言葉です。
「皆様お変わりございませんか」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
では、「皆様お変わりございませんか」はどう使うのが正しいのでしょうか。
個人宛の手紙、文書の構成は、①頭語(拝啓、謹啓など)②時候の挨拶③相手の繁栄を喜ぶ言葉または感謝の言葉、相手の安否を尋ねる言葉、自分の現状を伝える言葉④本文⑤結びの言葉、となります。
「皆様お変わりございませんか」は③の「相手の安否を尋ねる言葉」です。
例えば『夜風に秋の気配を感じられる今日この頃、皆様お変わりございませんか』のように使います。
この場合、相手一人ではなく、全員がその後お変わりなくお過ごしでしょうか、という意味になります。
相手に尋ねているので、自分の現況を伝える文章をその後に続けましょう。
また、自分が知っているときから変わっていないかを尋ねる文なので、久しぶりに手紙やメールする時に使います。
そのため「ご無沙汰してしまい、誠に申し訳ございません」等、時間があいたことを詫びる文章を続けるのも良いでしょう。
そして「皆様おかわりございませんか」は、目上、社外の人問わず、また同僚や友人など誰にでも使える便利な一文です。
会話の中でも、何か話題を見つけたいときは「皆様お変わりございませんか」と相手に尋ね、現在の状況を聞き出しましょう。
変化があれば相手は答えてくれるはずなので、その後の会話につなげられます。
注意点は、すでに「ございます」が敬語表現となっているため「皆様お変わりございませんでしょうか」と二重敬語にしないことです。
「皆様お変わりございませんか」を使用した例文
『ご無沙汰しておりますが、皆様お変わりございませんか』
「皆様お変わりございませんか」は時候の挨拶のあとに、相手とその関わりがある人全員の安否を尋ねる、確認したい時に使います。
「皆様お変わりございませんか」の類語や言い替え
では、「皆様お変わりございませんか」を別の言葉で言い換えるならばどのようなものがあるのでしょうか。
「皆様お変わりございませんか」の代わりに一番使われるのは「皆様お変わりありませんか」です。
「ございませんか」に比べると少しカジュアルになりますが、こちらも良く使われます。
まとめ
「皆様お変わりございませんか」は、手紙や文書、メール、または会話など、どの手段においても使える便利な言葉です。
連絡するのに時間が空いてしまい、相手だけでなく、相手に関わる人全員に何か変わったことはないか確認する場合に使うフレーズです。
「皆様おかわりございませんか」と尋ねているので、続けて自分の状況を説明する文を続けるか、連絡をとるのが久しぶりになってしまったことを詫びる文章を続けましょう。