謙遜しながらお茶を出す時に、「粗茶ですが」という表現が使われます。
とても単純表現ではありますが、実は奥深さを秘めたものであるようです。
粗茶ですがという表現の、本来の意味や使い方について明らかとしてみましょう。
「粗茶ですが」とは?
客人に茶を提供する時に、そのお茶が安っぽく美味しくない粗末なものであるとへりくだって伝える、心を込めた表現です。
「粗茶ですが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
事務所に来客があった時に、お茶を提供することは珍しくない対応です。
その時に「粗茶ですが」と言いながら、相手にお茶を差し出すことになります。
その際には「どうぞ」などの言葉と組み合わせることができるでしょう。
これは安っぽく美味しくない茶であるとの意味に捉えられがちですが、本来的には「心を込めてできる限り美味しくお茶を淹れた」というニュアンスを含んでいるものです。
そのため「粗茶ですが」という表面的な言葉だけで判断してはいけません。
粗茶と言いながらも、心を込めて相手に提供することが重要です。
また相手が粗茶だと言った場合にも、額面通りにそれが粗末な茶と思い込まないことが大切と言えます。
そして実際には上質な茶を出しておいて、粗茶と表現する場合もある点についても念頭に置くことが必要です。
「粗茶ですが」を使った例文
・『こちらは粗茶ですがどうぞ』
・『粗茶ですがどうぞお召し上がりください』
「粗茶ですが」の類語や言い替え
「粗茶でございますが」は、上の表現をいっそう丁寧な形に言い表しているです。
「空茶(からちゃ)ですが」は、中身が空っぽのような粗末なものであると謙遜している言い方になります。
「粗末なものですが」は、お茶に限らずお茶菓子などを提供した際に、それが安っぽく美味しくはないと謙遜した言い方です。
「心ばかりですが」についても、お茶に限らず客人に提供したものが、粗末であることを表します。
「つまらないものですが」という場合も、お茶などの粗末なものを提供したことの表現です。
まとめ
来客にお茶を出す時に、「粗茶ですが」と言うのが通常の対応です。
これは謙遜した言い方であり、実際には心を込めて出来る限り美味しくお茶を淹れた」とのニュアンスを含むものです。
提供されたものが粗茶と思い込まないことなども重要と言えます。