ここでは「遂行するにあたって」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「遂行するにあたって」とは?
「遂行するにあたって」は、何かの任務を最後までやり遂げるためにはという意味になる表現です。
「このプロジェクトを遂行するにあたって〜」とすると、そのプロジェクトを最後までやり遂げるためにはという意味になり、続けて「もう1人、人員を増やして欲しいと思います」などと使われます。
この例では、メンバーをもう1人増やしてもらえないと最後まで行うのは困難だと言っていることになり、「にあたって」が「そのためには」という解釈になっており、文脈によっては「あたっては」とする方が適している場合があります。
最後まで行うのにそれなりのボリュームがあり、時間が掛かることが対象になるため、上でそれを「任務」と称しましたが、そう呼べるものでないと大袈裟な表現になってしまいため、2〜3日程度で終わってしまうことに対して使うべきではありません。
また、特にその時点では終わりというものが決まっていない、長期間に及ぶと推察される任務を対象にして使うこともできます。
「遂行するにあたって」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「遂行するにあたって」は、そのためにはという解釈になる表現のため、例に挙げた人員の増強のように、それに必要になる条件を続けて用いることになります。
よって、それを最後までやり遂げるにはこのようなもの(または人)を用意して欲しい、これだけの時間が欲しいといったような文言が続くことが多く、そのために注意点を述べていっても構いません。
そちらの場合、「遂行するにあたって、いくつか注意しないといけない点があります」のようにして、それを挙げていくという使い方をする場合が多いですが、代表的なものだけを直接この後に続けて用いることもできます。
口語で使われることはまずなく、主として文章で用いられている表現で、意味が意味なので、ビジネスシーンで何かのプロジェクトを立ち上げるような際によく使われています。
「遂行するにあたって」を使った例文
・『この業務を遂行するにあたって、秘密保持の誓約書にサインをして欲しい』
・『この計画を遂行するにあたっては、他社には絶対に漏れないように注意しないといけない』
「遂行するにあたって」の類語や言い替え
・『完遂するためには』
「完遂」は、完全に遂行することという意味になります。
「遂行」で最後までやり遂げるという意味になっていますが、更にその内容にまで言及している表現になり、それを完璧にやり遂げるためにはという意味で用いられます。
こちらは「にあたって」とは使わないので注意してください。
まとめ
「遂行するにあたって」は、それなりの内容があり、時間が掛かることを最後までやり遂げるためにはという意味になります。
そのための条件や注意点をこの後に続けて述べていき、誰かにそれを伝えるために用いる表現です。