ビジネスシーンでは、日常では使わない表現に出会うことも少なくありません。
「過日」もその一例であり、これより解説いたします。
「過日」とは?
「過日」は「かじつ」と読みます。
「過ぎた日」という表記そのままに、「過去のとある日」や「先日」あるいは「以前」という意味の言葉です。
ただ、「先日」よりははるか以前の「ある日」にも使える言葉で、何十年も前からつい数日前までの「過去のある日」に問題なく使用可能です。
そういう意味では使い勝手の良い言葉と言えるかもしれません。
尚、「日」というより、「一定期間」や「時代」的な意味で使われることもあります。
「過日」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「過去のある日」や「以前」をかしこまった形で表現した言葉ですので、ビジネスにおけるフォーマルな文章に使うのがベストな使用法です。
例えば、「過日お会いした際にお約束いたしました件について、ご報告いたします」のような文章において用いられます。
ただ、極めて範囲の広い「過去の日」について使用可能であるということは、割と頻繁に会う相手や、逆に長期間会っていない相手の場合に使うと、相手が「いつのことか」わからなくなっていることも考えられます。
そういう場合には、何時のことか特定して表記する必要があることも考慮しましょう。
「過日」を使った例文
それでは、「過日」の使用例文を挙げてみましょう。
・『過日以来、ご無沙汰しておりました』
・『過日に呈示されました条件について、検討結果が出ました』
・『前回お会いした過日より、体調を崩しておりました』
「過日」の言い替え
「過去のとある日」や「以前」という意味合いを出せる表現で言い替えます。
・「先般」【せんぱん】
「先般」とは、「先日」同様に近い過去のことを意味する言葉です。
・「かつて」
こちらは「以前」や「昔」という意味がある言葉で、少なくとも年単位、基本的には10年単位の過去を指すものと解されます。
「日」という要素よりも「時代」や「時期」のような意味合いで使われるものと考えましょう。
・「昔日」【せきじつ】
「昔日」は「かつて」同様、かなり以前のことを意味します。
まとめ
「過日」とは、「過去のある日」を意味し、「先日」や「以前」といった意味があります。
近い過去から遠い過去まで、かなり長い過去の期間に用いることが出来ますが、それゆえある程度どのくらい前なのかわかるように表記した方が良い場合もあるでしょう。