「重ねてお詫び申し上げます」とは?
ビジネスメール若しくは会話での使われ方や敬語の使用方法を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「重ねてお詫び申し上げます」とは?
この言いまわしは、相手を敬って謝意を述べるフレーズです。
「詫びる」とは、心苦しく思い、自分が悪かったと謝ることを意味し、目上の人や取引先に対して迷惑をかけるなどした場合に相手を敬って謝意を表わす語句です。
なお、この場合の「申し上げます」は「言う」の謙譲語ではなく、「お詫びする」などの動詞につく謙譲語のため、二重敬語には該当しません。
「謝罪いたします」のようなよく似た語句もありますが、「謝罪」とは自分の非を認め、相手に対して許しを請う行為のことです。
ただ、その内容が過ちに言及することや、罪に言及することがあり、「罪を詫びる」という意味で解釈される恐れがあります。
そこで、「謝罪いたします」という語句の使用は避け、「お詫び申し上げます」を使うと詫びる気持ちが素直に伝わります。
なお、頭に付く「重ねて」は「再び」や「もう一度」という意の副詞です。
「重ねてお詫び申し上げます」のビジネスでのメール若しくは会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この言いまわしは、深い謝意の気持ちを込めて一度謝罪した後に最後にもう一度謝罪する意で使用します。
なお、この表現を使うときはその前に謝罪していることが必須です。
前段階で謝罪していない場合はこの言いまわしは使えません。
また謝意メールを作成する場合は、A.事実確認、B.謝意、C.原因/事情説明、D.善後策、E.今後の対策、F.お詫び、という要素構成が望ましく、B.で一旦謝意の言葉を述べ、F.で再度お詫びを述べる際にこの言いまわしを使います。
「重ねてお詫び申し上げます」の正しい敬語表現
この言いまわしは、「詫びる」の丁寧語「お詫びする」に謙譲語の「申し上げる」と丁寧語の「ます」を組み合わせた敬語です。
「いたします」に比べて「申し上げます」の言いまわしの方がへりくだった表現のため、「申し上げます」とした方が丁寧な感じに伝わります。
「重ねてお詫び申し上げます」を使った例文
この言いまわしを参考にした例文を以下に紹介します。
・『ご迷惑をおかけし、重ねてお詫び申し上げます』
・『今後このような不手際がないよう肝に銘じ、重ねてお詫び申し上げます』
「重ねてお詫び申し上げます」の類語・言い替え
この言いまわしの類語・言い替え例を以下に紹介します。
・『繰り返しお詫び申し上げます』
・『幾重にもお詫び申し上げます』
・『改めて心より陳謝いたします』
「繰り返し」と同意語の「重ねて」「幾重にも」とは言い替えできます。
また、「重ねて」に代えて「改めて」も使えます。
また、「陳謝」は理由や事情を説明して詫びることです。
まとめ
取引先などへ迷惑をかけた際は、謝罪の行ない方一つで会社の信用問題にもつながってきます。
いざという時に慌てず冷静な対応が取れるよう、このフレーズの使い方をマスターしておきましょう。
