この記事では、「ひいきにしてもらい」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「ひいきにしてもらい」とは?
「ひいきにしてもらい」は、「相手に特別に引き立ててもらっていることを表す丁寧な表現」です。
「ひいき」は「贔屓」と書き、「気に入った人を特に引き立てること」という意味です。
「贔屓」は古代中国に伝わる想像上の生き物の名前で、「亀に似た姿で、重いものを背負うが大好きな性格をしたもの」です。
ここから、「重い荷物を背負う為に鼻息荒くする」、転じて「相手のために力を入れる」「気に入った相手を引き立てる」という意味で使われる様になりました。
「ひいきにしてもらい」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ひいきにしてもらい」は、日頃引き立ててもらっている相手に対して、季節の挨拶状やイベントなどの案内状を送る時に使われます。
日頃から引き立ててもらっていることの感謝を伝える為に、後にお礼の言葉を伴って使われます。
ただし、形式的な表現ですので、それほど利用してもらっていないと思われる相手に対しても使われることがあります。
「ひいきにしてもらい」の正しい敬語表現
「ひいきにしてもらい」の正しい敬語表現は以下の通りです。
『ごひいきいただき』
「ごひいき」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「いただき」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の連用形です。
『ごひいきくださり』
「くださり」は動詞「くれ」の尊敬語「ください」の連用形で、主体が相手になりますが、「いただく」と同じ意味で使われます。
「ひいきにしてもらい」を使った例文
「ひいきにしてもらい」を使った例文は以下の通りです。
『日頃からひいきにしてもらい、ありがとうございます』
いつも自分達の商品やサービスを利用してくれるお客様に対して感謝を述べる言葉です。
ただし、口語的ですので、会話で使いましょう。
『去年はひいきにしてもらいありがとうございました』
年が明けた時や、しばらく会っていない時などに、顧客に対して挨拶する時に使われます。
こちらも会話で使われる表現です。
「ひいきにしてもらい」の類語や言い替え
「ひいきにしてもらい」の類語や言い替えは以下の通りです。
『お引き立ていただき』
「お引き立て」の「お」は尊敬語の接頭辞、「引き立て」は動詞「引き立てる」の連用形が名詞化した語です。
『日頃からご愛顧賜り』
「ご愛顧」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「愛顧」は「目をかけて引き立てること」という意味、「賜り(たまわり)」は動詞「賜る」の連用形で「うやうやしく物をもらう」という意味です。
まとめ
今回は「ひいきにしてもらい」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。