ビジネスの世界では、問い合わせに対してしっかりと対応できるかが、業績を左右します。
「ご質問に回答いたします」も、そのような対応時に使用されやすいフレーズであり、これより詳しく解説いたします。
「ご質問に回答いたします」とは?
「ご質問」の「ご」は敬語表現を作る接頭辞ですが、この場合「質問する」主体が相手ですので、尊敬表現としての役割を果たしていると考えましょう。
「回答」の意味については、「問い合わせや質問に対して答えること」であり、「問題を解くこと」という意味の「解答」と区別してください。
そして最後の「回答いたします」という部分は、「回答する」を謙譲表現にした「回答いたす」の連用形「回答いたし」に、丁寧表現を作る助動詞「ます」が付いた形です。
ですから、全体を通して見ると、「質問に対して回答します」という内容を謙譲表現にしていることになります。
「ご質問に回答いたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
取引先や一般顧客など、ビジネス上何らかの問題点や疑問点がある人の質問に対し、取引の担当者やカスタマーサービス(顧客サービス)の担当者が回答時によく使うフレーズです。
そして、このフレーズの直後に質問に対する回答内容が続くことが多いのですが、「担当者が戻ってから」といった条件や「翌週に」など指定された日時がある場合には、回答そのものはこのフレーズとは別途行われます。
尚、口頭でも文章でも両方に使用可能なフレーズです。
「ご質問に回答いたします」を使った例文
それでは実際に考えられる使用例を挙げてみましょう。
・『速やかにご質問に回答いたします』
・『ご質問に回答いたしますが、それでも不明な点がございましたら、開発担当者に直接回答させます』
「ご質問に回答いたします」の類語による言いかえ
「ご質問」については、「お問い合わせ」を使った言いかえで問題ありません。
更に「回答いたします」については、「お答えいたします」という言いかえが成立します。
尚、元のフレーズの時点で「ご回答いたします」であったとしても「回答いたします」と意味は全く同じですが、「答えいたします」は「まず見ることのない」表現になってしまいますので、この場合は必ず接頭辞「お」を付けて「お答えいたします」としてください。
また、「いたします」の代わりに、「相手に遠慮しつつ行う」という意味を作る「させていただきます」による言いかえも、この場合は問題なく使えます。
一方で、「させていただきます」を使用する場合には、「お答え」にすると二重敬語として否定的な見解もあり、「答えさせていただきます」の方が無難です。
以上を踏まえると、全体的な言いかえとしては、「お問い合わせにお答えいたします」や「お問い合わせに答えさせていただきます」が、代表的な言いかえ表現として考えられます。
まとめ
「ご質問に回答いたします」とは、担当者やカスタマーサービスが、取引先や顧客からの問い合わせに答える際に用いるフレーズです。