「精査いたしましたが」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「精査いたしましたが」とは? ビジネス用語

ビジネスでは、大胆さも慎重さも求められます。

慎重さを求められる場合には、詳しく調べ上げてことに臨む必要があり、「精査いたしましたが」もこのような局面で使われがちなフレーズと言えるでしょう。

今回はこのフレーズについて解説いたします。

「精査いたしましたが」とは?

まず「精査」から考察しましょう。

読み方は「せいさ」であり、意味は「詳しく調べること」「詳細に調査すること」です。

さて、次は「いたしましたが」を文法的に分析してみましょう。

「する」の謙譲語「いたす」の連用形である「いたし」に、丁寧表現の助動詞「ます」の連用形「まし」が付きます。

更に、過去や完了の助動詞「た」の連体形「た」が付いて、最後に逆接を意味する接続助詞「が」が付いた形となっています。

つまり、この部分は「しましたが」という内容を謙譲表現と丁寧表現で表しているわけです。

以上のことからフレーズ全体を見ると、「詳しく調査しましたが」という内容の謙譲且つ丁寧表現ということになります。


「精査いたしましたが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

このフレーズは、上司や取引先または顧客などに「精査した結果」を報告する際に、その具体的内容を伝える前の「前振り」としての機能があります。

報告形式を取っているため、基本的に何らかの問題があると外部から指摘されたか、自分達で気付いたかのどちらかの結果として「精査」することになったものと考えられます。

更に、逆接を意味する「が」が付いていることから、文脈上、調査した結果として何か問題が判明したという流れは考えにくいことに注意が必要です。

通常考えられるパターンとしては、「精査いたしましたが、特に問題はありませんでした」のような形になると思われます。


「精査いたしましたが」を使った例文

それでは、他に考えられる実際の使用例を挙げてみましょう。

・『モーターが作動しないというクレームが入ったため、モーターを精査いたしましたが、ただの電池切れでした』
・『緊急の指示を受けて、見積もり額について精査いたしましたが、特に間違いは見当たりませんでした』

「精査いたしましたが」の類語による言いかえ

「精査」の言いかえとしては、文章表現として「詳しく調べる」という言い方でも構いませんが、「詳しく調べて優劣や適否などの結論を出す」という意味の「審査」を代用語としても良いでしょう。

「いたしましたが」は、シンプルな丁寧表現の「しましたが」で通常は問題ない思われます。

以上のことから、「精査いたしましたが」の言いかえ表現は、「審査しましたが」という形が挙げられます。

まとめ

「精査いたしましたが」というフレーズには、問題点の組織外部からの指摘や組織内部での発覚を受けて、詳しく調査した結果について報告するための、前振りの意図があります。

通常、「精査したが何もなかった」という意味合いで使用されるものと考えましょう。

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