挨拶の中で使われがちな表現と言えば「ひとえに」というものがあります。
これは簡単な言葉ですが、実は漢字にすると読めなかったり、使い方が決められていたりと難しいところも含むものです。
どのようにひとえにを使えば良いかなど、確かめてみましょう。
「ひとえに」とは?
それ以外に理由はないことを、強調するための言葉です。
またひたすらに、あることだけを行うとの意味もあります。
「ひとえに」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
人前で業務の成功についてを語る場面では、相手に感謝を述べることがあります。
そのような時に「ひとえに」を用いて、ある物事についてそれ以外にはないと強調する使い方が可能です。
ひとえにを使う場合には、「◯◯が成功できたのも」などのように話の主題をはっきりと述べる必要があります。
また「ひとえに皆様のおかげ」のように言うこともできるでしょう。
これは謝罪の際にも「ひとえに私に落ち度があったため」などのように使うことが可能です。
注意点としては漢字で書くと「偏に」となり、難読になってしまうことがあります。
そのため一般的には平仮名で書かれることが多い表現です。
また漢字を使おうとする場合に、「一重に」とご記載をしてしまう場合も多いので注意が必要となります。
「ひとえに」を使った例文
・『長きに渡り会社を存続できたのも、ひとえに皆様方のご愛願のお陰様でございます』
・『今回のプロジェクトが成就できましたのも、ひとえに皆々様方のご支援ご協力があってこそでした』
「ひとえに」の類語や言い替え
「もっぱら」は、そのことばかりにという意味があり、ひとえにと同じ用法ができます。
「ただただ」は、もっぱら、ひとえにの意味を持っている言葉です。
「他でもなく」は、他のことではなく、まさにこれを表しています。
「ひたすらに」は、ただそれだけに心を向けることを表す言葉です。
「全くもって」は、本当にを強調した言い方となっています。
まとめ
ある事柄について強調して感謝を伝える時などに、「ひとえに」が使えるのでした。
これは漢字で表記してしまうと問題が出るので気をつけて下さい。
会話やスピーチに使う場合には、「もっぱら」など他の言葉に言い替えてみるのも良さそうです。