相手に対する気持ちを表現するフレーズは、ビジネスにおいては数多く存在しています。
「心苦しく感じております」もその典型例と言え、これより詳しく解説いたします。
「心苦しく感じております」とは?
「心苦しく」とは「心苦しい」という形容詞の連用形であり、「心が痛む様子」や「申し訳ない様子」または「気の毒と思っている様子」を意味しています。
つまり、「心苦しく感じて」で「心が痛んで」や「申し訳ないと感じて」または「気の毒と感じて」という意味になります。
また「おります」は、「いる」の謙譲表現「おる」の連用形「おり」に、丁寧表現の助動詞「ます」の終止形もしくは連体形が付いた形です。
「おります」は、いわゆる丁重表現と呼ばれる技法であり、聞き手に対しての強い配慮を意味しています。
よって、「心苦しく感じております」で、「心が傷んでいます」や「申し訳なく思っています」または「気の毒に思っています」という内容の表現になります。
「心苦しく感じております」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスシーンで用いられる場合は、多くのケースで「依頼表現」の中で用いられます。
具体例としては、「このような多忙な時期にお手間をおかけしまして、心苦しく感じております」のような形が考えられます。
次に考えられるのは、お見舞いのような相手の苦境に対する同情の表現です。
「先月から入院されていると伺い、心苦しく感じております」といった表現が、このような場合の使用例となります。
「心苦しく感じております」を使った例文
それでは、上記の他に考えられる使用例を挙げてみましょう。
・『お忙しい中迅速に対応していただき、心苦しく感じております』
・『お力になれず、心苦しく感じております』
「心苦しく感じております」の言い替え
相手に対して「心が痛む」という感情を持っていることを、各状況に応じてどう丁寧に表現するかがポイントとなります。
・「申し訳なく存じます」
シンプルに「申し訳なく思います」という意味を謙譲並びに丁寧表現にしています。
・「胸が痛みます」
「心が痛む」の別表現で、この場合は相手に対する同情の意味合いが強い表現です。
・「心中お察しいたします」
相手の辛い感情を思い、同情していることを示す意図がある表現です。
まとめ
「心苦しく感じております」とは、相手に対して「心が痛む」という感情を持っていることを伝える表現です。
状況に応じて、「申し訳ないと思う感情」や「同情の感情」を表現出来ます。