ビジネスシーンは、ある意味「公」の場面と言えますので、個人的なことは出来るだけ排除すべきと考えることも出来ます。
しかし、個人の意見や価値観を伝える必要がある場面も存在しており、「私個人として」もその中で使われるフレーズですので、これより解説したいと思います。
「私個人として」とは?
「私個人として」の「私個人」の部分は、「わたくしこじん」もしくは「わたしこじん」と読みます。
どちらでも構いませんが、フォーマルな場面では「わたくし」の方がより適切と言えるかもしれません。
意味は言うまでもなく、「自分自身として」であり、自分の意見や考えを述べる場合に、その前置きとして用いるフレーズです。
「あくまで自分の考えでは」という意味で、若干主張を弱めつつも、しっかりと意見を伝えたい場合に用います。
また、使用頻度は高くはありませんが、何らかの行為や判断について、「組織や他の人物に関係なく、自分だけで決定して行った」ということを述べる場合に、その前置きとして使用されることもあります。
「私個人として」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズがよく使用されるのは、会議などで意見を述べる場合です。
基本的には他の人達と意見に相違がある場合によく用いられ、「私個人としては、その意見には同意出来ません」のように用います。
勿論、他者と見解が一致している場合でも、「私個人としても、今回の決定に賛成です」のような使用は可能です。
つまり、「自分自身の意見である」という前提を説明する場合に広く用いられると考えましょう。
一方で、何らかの行為や判断についての「報告」や「説明」の場面で用いられる場合には、「私個人としての判断で行いました」のような使用パターンもあり得ます。
「私個人として」を使った例文
それでは、他に考えられる使用例を挙げてみましょう。
・『私個人として参りました』
・『私個人としては、修正の必要性を感じております』
「私個人として」の言い替え
「自分自身の」や「自分自身で」という意味合いを出せれば言い替え表現になります。
・「個人的に」
文脈ごとに「個人的な」や「個人的には」など、ある程度変化させて用います。
自分自身の意見、判断、行為であることの説明に用いるフレーズです。
・「私個人としまして」
「私個人として」をより丁寧に表現したフレーズです。
・「私自身として」
「自分自身として」と同じ意味になります。
まとめ
「私個人として」は、自分の意見を述べる際や、行為や判断が自分自身によって行われたことを説明する際に用いられる、前置きのフレーズです。