ビジネスにおいては、特別難しかったりかしこまった形ではないのもの、特有のフレーズが使われることがあります。
「お客様あっての」もその典型例であり、これより解説いたします。
「お客様あっての」とは?
「〜あっての○○」とは、「〜が○○にとって必要不可欠な存在である」や「〜が○○にとって大切な存在である」ということを表すのに用いられるフレーズです。
見方を変えると、〜に感謝する意図が含まれています。
故に「お客様あっての」とは、客が企業や人にとって、ビジネスを成立させる主役であることを意味しています。
このフレーズは、当然ビジネスシーンで使用されますが、基本的にビジネスは客があってこそ成り立つものと言え、どんなビジネスであっても当たり前のことではあります。
ただ、例えば出版業ならば「読者あっての」というように、「お客様」の部分が別の形の呼称で代用されることは、当然あり得るでしょう。
「お客様あっての」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズがビジネスシーンで使われる場合は概ね2つのケースと考えられます。
まずは、企業内部のスローガンのような形です。
客に対する感謝を忘れないように、常に意識させる目的です。
「お客様あっての当社という存在であることを忘れないようにしましょう」のように用います。
次に考えられるのは、客相手に直接使用する場合です。
こちらは、接客や対応時に、社交辞令(当然本心であることも含まれます)として客への感謝を伝える目的で使用されます。
例えば、客から質問されてそれに答え、相手から感謝の言葉をもらった場合に、「お客様あっての我々ですので、お気遣いは不要です」といった形での使用が考えられるでしょう。
「お客様あっての」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる使用例を他に挙げてみましょう。
・『お客様あっての弊社ですので、これ以降もご愛顧いただければ幸いです』
・『お客様あっての商売ですから、この程度のサービスは当然のことです』
「お客様あっての」の言い替え
「客が必要不可欠な存在である」ということと、客への感謝が含まれるフレーズで代用します。
・「お客様が一番です」
客が一番大切な存在であることを表現し、それにより絶対不可欠な存在であることも表現できます。
・「お客様ありきの」
「〜ありきの」とは、「〜が大前提」や「〜が最優先の」という表現です。
・「お客様ファースト」
「〜ファースト」で、「〜が最優先の」という意味です。
カジュアルな表現ですが、昨今はよくスローガンとして使用されています。
まとめ
「お客様あっての」とは、客が、このフレーズの直後に来る対象にとって必要不可欠なことを表現すると共に、客に対する強い感謝を表すためのフレーズです。
企業内部のスローガンのような形で使用される場合と、直接客に対して使用される場合の両方が考えられます。