ここでは「取り巻く状況」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「取り巻く状況」とは?
「取り巻く状況」は、何かの対象を巡る状況という解釈で用いられる表現です。
例えば、「近年の日本経済を取り巻く状況は決して楽観的とは言えない」と使った時には、この数年の日本の経済状況を対象にして、楽観できないことになっていると言っています。
このような大きな対象に用いられる表現で、「中小企業を取り巻く状況は〜」、「自動車業界を取り巻く状況は〜」のような使われ方をする表現となっており、それについてよくなっている、悪くなっているといったように続ける使い方がよく見られます。
よって、各種のニュースやそれに相当する内容で使われるケースが多く、その他では何かの講義や講演で語り手が用いたり、社説や論文などで見ることもあります。
「取り巻く状況」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「取り巻く状況」は、先のようなニュースや論文などで何かのそのような状況になっているという使い方をされています。
ニュースなどのメディアでは口語、文章のどちらでも使われていますが、文章でその対象について詳しく論じるような時に用いられており、いい意味で使われることはあまり見ない表現です。
意味となる、それを「巡る」とする方がそちらの使い方に向いており、「日本経済を巡る状況は序々に上向きになりつつある」のような使い方には、「取り巻く」とするよりそちらが合っています。
ビジネスシーンではその業界全体に対して用いることがよく見られる表現で、「ゲーム業界を取り巻く状況は相変わらず厳しい競争が続いている」といったような使い方が多いです。
「取り巻く状況」を使った例文
・『日本の安全保障を取り巻く状況は、年々とても厳しいものになっていると言えるだろう』
・『農業を取り巻く状況は、今後の若い世代の参入次第によって大きく変わっていくと言われている』
「取り巻く状況」の類語や言い替え
・『取り囲む状況』
このように言い替えても意味、使い方は一緒です。
こちらも口語、文章のどちらでも用いることができますが、口語に使う場合に向いており、文章では「取り巻く」と見掛けることの方が多いです。
こちらも意味の「巡る」と置き換えることができ、やはり比較的大きな対象を指して使う表現となっています。
まとめ
「取り巻く状況」は、その多少を巡る状況について述べる際に用いられます。
ビジネスでは何かの業界を対象によく使われており、あまりいい使い方はされることはありませんが、それについて詳しく語るような時に用いられる表現です。