ビジネスの世界では、メールのような文書でのやり取りから口頭でのやり取りまで、様々な定型句や定型文が存在しています。
その中の1つに「お話をいただいておりましたが」というフレーズがあります。
これが一体何を意味しているのか、どんな使い方をすれば良いのか、解説していきたいと思います。
「お話をいただいておりましたが」とは?
この場合の「お話」とは、世間話などの一般的な話題についてではなく、「提案」や「相談」など、ビジネス上の特定の話題を指しています。
このことから、「取引先などから事前にされていたビジネス上の話題について」という意味の表現になるのです。
「お話をいただいておりましたが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「お話をいただいておりましたが」の後には、結論や結果としてどうなったかという文章が続くのが通例です。
場合によっては、その前に「検討の結果」や「熟慮の末」などというフレーズが入ることもありますが、いずれにせよこの表現の後には、結論や結果もしくは決定内容、場合によっては状況説明が伴います。
状況説明とは、未だに結論に至っていない場合などの状況についての説明です。
尚、「いただいておりましたが」と、よく逆説の意味で使われる助詞の「が」で終わっていますが、この場合の「が」は「話の前提を意味する」助詞の「が」ですので、結論や結果は否定的なものとは限らないことに注意しましょう。
「お話をいただいておりましたが」を使った例文
以下のようなパターンが考えられます。
・『先日お話をいただいておりましたが、その件につきましてはお引き受けいたします』
・『貴社より、価格調整についてのお話をいただいておりましたが、検討の結果、残念ながら今回は見送らせていただきたいと存じます』
・『大量購入による割引販売のお話をいただいておりましたが、部内での意見が現時点でまとまっておらず、未だに結論には至っておりません』
以上のように、「お話」の内容についても具体的に説明することも可能です。
「お話をいただいておりましたが」の類語を使った言いかえ
「お話」の部分を「ご提案」「ごていあん」や「ご相談」「ごそうだん」などの具体的な話題に置きかえることが可能です。
「ご提案いただいておりましたが」や「ご相談いただいておりましたが」といった具合です。
また、「おりましたが」の部分を「件」「けん」を使って置きかえ、「お話をいただいていた件ですが」のような表記も出来るでしょう。
まとめ
「お話をいただいておりましたが」は、ビジネスにおいては、取引先などからの事前の提案や相談について、改めて触れる際の定型表現です。
「お話をいただいておりましたが」の後には、必ず結論や結果もしくは状況についての説明を伴うことに注意しましょう。