普段から「なにぶん」を使う人は、年配の人ほど多いかも知れません。
これは1種類だけの意味に留まらず、幾つもの違った意味を持っているだけに、気をつけたい事柄もあります。
なにぶんの意味や使い方について確かめてみましょう。
「なにぶん」とは?
「何しろ」と同様にある強い主張をしたり弁解する時に使える表現です。
さらに「何とぞ」と同様にお願いをする役割にも使われます。
そして「何らか」と同様に、漠然とはっきりしない内容を表すことが可能です。
「幾らか」と同じく多くない数量や断定しない数量を表すこともできます。
「なにぶん」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
使い方が4種類もある「なにぶん」なので、それぞれで適切に使いこなして行かねばなりません。
特に多く使われるのは、「なにぶんこの悪天候ですので」のように弁解や強い主張を含めたい時です。
人に折り入ってお願いをする時には、「なにぶんよろしく」のように言うことができます。
はっきりしない内容を表す場合には「おそらくなにぶんの状況になる」のような用法です。
また幾らかの数量を表す際には「なにぶんかの物量はある」のように言うことができます。
なにぶんの注意点は、漢字の書き言葉にすると問題が出ることです。
「何分」とすると「なんぷん」となり、曖昧な時間の意味になって本来の意味が不明になる場合があります。
そのため「なにぶん」や「何ぶん」と平仮名を交えるのが適切です。
誤解されそうなら使わず、相応しい言葉に言い替えることも考えてみてください。
「なにぶん」を使った例文
・『なにぶんこんな悪天候ですので、上手く行かないことも当然です』
・『荷物の数が多くなっていますが、なにぶんよろしくお願いします』
「なにぶん」の類語や言い替え
『何しろ」は、一つの判断を強める意味を持っている表現です。
これは「とにかく」としても似たい意味になります。
「何卒(なにとぞ)」は、人に折り入ってお願いをする時に使われる言葉です。
これは「どうか」としても同じになるでしょう。
「何らか」は、漠然とはっきりとしない内容についてを表しています。
「幾らか」は若干の数量、あるいは数量を断定しない表現です。
まとめ
幾つもの用法で使われるのが、「なにぶん」という言葉です。
それだけに意味や使い方は覚えて置く必要があります。
また漢字で書くと誤解を招くこともあるので、気をつけたいところです。
言い替える際にも違った意味の言葉を選ぶことになるので、間違わないようにしましょう。