高尚な表現に出会うと、どのような使用方法をすべきか悩むもの。
「お引き回しの程」の正しい使い方と例文を見ていきましょう。
「お引き回しの程」とは?
この場合の「お引き回し」とは「指導してもらう、ご厄介になる」という意味合いがあります。
また「の程」は前後の文を整える働きがあり、フォーマルな文でよく用いられています。
そのため「お引き回しの程」で「お手数ですが、面倒をみてあげてください」や「ご厄介になりますが、ひとつよろしくお願いいたします」という意図になります。
親しい取引先の方に、お願いする文といえるでしょう。
「お引き回しの程」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
懇意にしている担当者の方に「お願いします」と頭を下げる時に使われているのが「お引き回しの程」にあたります。
例えば新人スタッフを取引先の方に紹介する時、あるいは転勤の辞令が出たため、後任スタッフを先方にお知らせする時に使えます。
「今後ともよろしくお願いします」と挨拶したい時に用いていきましょう。
一方で「引き回し」は「市中引き回し」にあるように、もともとは罪人の見せしめとして使われていた用語です。
ネガティブな感情をもつ方もいるので、親しい方やユーモアが分かる方に限定して用いていくと安心でしょう。
「お引き回しの程」を使った例文
・『担当者に引き継ぎますので、大変お手数ですがお引き回しの程お願いいたします』
・『先日はありがとうございました。今後ともお引き回しの程、お願い申し上げます』
「お引き回しの程」の類語や言い替え
似ている言い方に「お引き合わせ」があります。
「引き合わせる」の丁寧な表現で、ある人とある人の仲を取り持つ、または知人を別の方に紹介することをいいます。
「お忙しいところ、お引き合わせいただきお礼申し上げます」と使います。
言い替えの表現に「変わらぬお付き合いの程、よろしくお願いいたします」や「倍旧のお引き立ての程、よろしくお願い申し上げます」があります。
まとめ
「お引き回しの程」を解説しました。
使い方が分からない表現を正しく学んで、できる社会人を目指していきましょう。