ここでは「招きかねません」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「招きかねません」とは?
「招きかねません」は、何かの事柄が悪い方向に向かってしまいそうだという意味で使われる表現です。
「きちんとした指示が現場に出されないと、混乱を招きかねません」のような用い方になり、この場合、現場にきちんとした指示が出ないと、そこで混乱してしまうといったことになってしまうかも知れないと言っています。
ここでの悪い方向とは、もちろん混乱してしまうことがそれになり、このような用い方で口語、文章の両方で使われています。
そうなってしまいそうだと伝えるための表現なので、そうならないためには、といった内容をこの後に続ける使い方も多く見られます。
丁寧な形になっているので、ビジネスシーンや目上の人間を相手に用いても問題ありません。
「招きかねません」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「招きかねません」は、そのままビジネスシーンで使うことができる表現ですが、もう少し丁寧にするなら「招いてしまいかねません」とするといいでしょう。
ですが、その形にすると口語には向かなくなるため、そちらで使う場合には「招きかねません」のままの方がいいでしょう。
また、「招いてしまいます」としてもよく似た意味になるため、そのように用いる場合もありますが、向かってしまいそうだ、というニュアンスより強く、向かうだろうという意味になるのでそれを分かった上で使ってください。
注意喚起として用いる場合、遭えてそう使う方がいいことがあるので、そう思うという程度なのか、そうなってはまずいだろうと伝えたいかによって使い分けるといいでしょう。
「招きかねません」を使った例文
・『この大雨が続くようだと、山林地方では土砂崩れなどによる交通の混乱を招きかねません』
・『事態の悪化を招きかねませんので、今のうちに手を打つ必要があると考えます』
「招きかねません」の類語や言い替え
・『なってしまいそうです』
使い方によって同様の意味で用いることができ、例として、「混乱を招きかねません」は、「混乱した状態になってしまいそうです」とすれば同じ意味になります。
無理にこのように言い替えることはありませんが、見た目に意味が分かりやすい表現なので、堅い使い方が必要な場面でなければ、こちらを用いても構いません。
まとめ
「招きかねません」は、悪い方向に何かが向かってしまいそうだという意味で用いられます。
そうならないために考えた対策などと一緒に使うことができるので、そういった用い方よく見聞きする表現です。